はらぺこあおむしって蛾なの?蝶でしょ?

今、アラサーの妹が英語多読やってまして、読めそうな英語絵本貸してというので、最近お友だちにコストコで買ってきてもらったI Can Read!のPete the CatとRanger Rickシリーズを貸してあげました。The Very Hungry Caterpillar(はらぺこあおむし)も読んでみたいというのでそれも一緒に。

I Can Read!シリーズは、息子がもう少し大きくなったら読もうと思っていたのですが、読んでみるいい機会だったので、私も一緒に読んでみました。

いろんな本を楽しもう♪という軽い気持ちでいろいろ読んでいたら、たまたま同じ日に読んでいたこの3冊からどんどん話が広がって知識がうんと深まりました。

この3冊それぞれに『さなぎ・まゆ』が出てくるんですが、3つとも言い方が違うんです。その違いについてあーだこーだ話していたはずなのに、最後は…

いやー、多読って楽しい!!

今回は、そんな話です(笑)。

いろいろな『さなぎ・まゆ』の言い方

今回読んだのはこの3冊。

  • I Can Read! Level 1 Pete the Cat and the Cool Caterpillar
  • I Can Read! Level 1 Ranger Rick: I Wish I Was a Monarch Butterfly
  • The Very Hungry Caterpillar

I Can Read!はコストコの8冊セットから。

この3冊の絵本の中でいもむしが蝶になるんですが、蝶になる前の段階の呼び方が全て違うんです。

(追記:Pete the Catでchrysalis、Ranger RickでPupaと書いてしまっていましたが逆でしたので訂正させていただきました。フォロワーさん、ありがとうございます♡)

  • Pete the Cat→いもむしがpupa(さなぎ)に。
  • Ranger Rick→いもむしがchrysalis(さなぎ)に。
  • Very Hungry Caterpillar→あおむしがcocoon(まゆ)に。

こうなると、私と妹の好奇心が止まりません(笑)。

pupa、chrysalis、cocoon、それぞれについて調べました。

その結果、(かなりざっくり言うと)

  • pupaはさなぎ全般(殻の中に入ってる虫本体)
  • chrysalisは蝶のさなぎ(外の殻を含めた全体)
  • cocoonは蛾のpupaの周りの硬い殻(繭)

とのこと。

はらぺこあおむしは蛾なの?

へー!…え?ということは、cocoonから出てくるはらぺこあおむしって蛾なの!?いやいや、ちゃんと文字で”butterfly”って書いてあるよ!

と大混乱(笑)

気になって気になって調べていたら、なんと、この質問にエリック・カールご本人からの回答があるではありませんか。 

『なぜはらぺこあおむしの蝶はchrysalisではなくcocoonから出てくるのですか?』という読者の質問に対してのご本人の回答はこうです。

That’s a good question.

Here’s the scientific explanation: In most cases a butterfly does come from a chrysalis, but not all. There’s a rare genus called Parnassian, that pupates in a cocoon. These butterflies live in the Pacific Northwest, in Siberia, and as far away as North Korea and the northern islands of Japan.

And here’s my unscientific explanation: My caterpillar is very unusual. As you know caterpillars don’t eat lollipops and ice cream, so you won’t find my caterpillar in any field guides. But also, when I was a small boy, my father would say, “Eric, come out of your cocoon.” He meant I should open up and be receptive to the world around me. For me, it would not sound right to say, “Come out of your chrysalis.” And so poetry won over science!

エリック・カール公式サイトより

エリック・カールは2つ理由を上げています。

まず科学的な理由としては、世界中にはcocoon(繭)から出てくる珍しい蝶もいる、ということ。だから、そういう種類だと言えなくもないよね、と。

2つ目の非科学的な理由としては、このあおむしは普通ではない(unsusal)ということ。あおむしはキャンディやアイスなんて食べないし。(空想の生き物ということかな?)

そんな理由より、エリック・カールの一番言いたいことが詰まっているのがこのお父さんの言葉ですよね。

”Eric, come out of your cocoon.”(自分の殻を破って出てきなさい。)

この言葉についてエリック・カールは『出てきて自分の周りの世界を受け入れなさい』ということを意味していると考えたため、“come out of your chrysalis.”はしっくりこないなぁ、と。だからThe Very Hungry Caterpillarが出てくるのはcocoonなんですね。

エリック・カールは”Poetry won over science!”『詩(を含めた文学)が科学に勝った!』と締めくくっています。

このエリック・カールのAnswerを読むと、The Very Hungry Caterpillarの見方が変わりました。そして、より文学的に楽しめるように!

あいね

これだから絵本(文学作品)っておもしろい!

絵本について語りたい!語りましょう!

今回この多読をやってなかったらThe Very Hungry Caterpillarの秘密(?)にも気づかなかったかもしれません。

きっとすべての絵本に何かしら秘密が隠れているのかも、と思うと、絵本って本当に魅力的!いや、なくても、絵本についてあれやこれや考えて話をするのは大人になっても楽しい!

早く息子とこうやっていろいろお話したいなぁ♡そんな日が楽しみで仕方ない私なのでした。

みなさんもぜひ、さらっと読んで何となく絵を楽しんで…たけでなく、お子さんと絵本についてお話してみると何か発見があるかも♪

今回みたいに明確な答えはないかもしれないけど(というか答えがないのが大半ですよね。想像力が大事!)、お話していろいろなことを考えることが大切ですよね。

子どもと盛り上がるのもいいけど、個人的には大人同士でも語ってみたいです(笑)。大人同士でしか語れない深い物語とかあるじゃないですか、子ども用の絵本でも…。

『この絵本のこんな秘密見つけたよ!』って方いらっしゃったら、ぜひ私にもシェアしてください。私もシェアしていきますね♪

おまけ

※以下は、ポケモン赤緑青世代にしか分からないかもしれない話です(笑)。

虫についていろいろ考えていたとき、ポケモンの話になりました。

ポケモンの名前って英語が元になっているものも多く、ときどき妹と『ポケモンの名前の元の英単語当てっこ』をしていました。

今回、『さなぎ』の言い方が良く分からないという話になったときも

『キャタピーって何になるっけ?トランセル…バタフリー。コクーンはビートル、コクーン、スピアー。へー、蜂のあれもコクーンって言うんだー。』

キャタピー→トランセル→バタフリー
ビートル→コクーン→スピアー

という話から

『トランセルって何?』となり。

調べないで考えてみよう、と二人で考えていると、私より先に妹が当てました(笑)。

みなさん分かりますか?

ちょっとヒント…

先ほど、pupa、chrysalis、cocoonの違いについてこう書きました。

  • pupaはさなぎ全般(殻の中に入ってる虫本体)
  • chrysalisは蝶のさなぎ(外の殻を含めた全体)
  • cocoonは蛾のpupaの周りの硬い殻(繭)

蝶のさなぎは殻を含めた全体を意味するchrysalisと呼ぶことがほとんどですが、中身と殻を別々に書くこともあり、その場合は中身=pupa外の殻=shellと言います。

chrysalis=pupa+shellと理解してください。

そうすると…もう分かったかもしれませんね。

正解は…

そう、きっとそれです!

Transform(変形する)+shell=トランセル でした♪

どうでしたか?

私はもう今のポケモン全然分からないんですが、小学校に勤めていたときは小学生男子がよくポケモンの話をしてくれたので、名前や特技名から属性などを何となく推測していました。

ハイドロなんとか、と聞けば『知ってるよー、タイプポケモンでしょー?』と言うだけで『えー!先生、知ってるの!?』と喜んでくれて。とってもかわいかったなぁ♡

英語にあまり興味のなさそうな子に、『〇〇って付けば火タイプだよ。〇〇なら悪タイプだね。英語ができると分かっちゃうんだよねー♪』と英語ができるメリットをサラッと教えてあげたり(笑)。

すでに英語に苦手意識のある子は、とにかく興味のあることと関連付けさせるのが一番手っ取り早いから。

息子もポケモン好きになるのかなぁ?また私も最近のポケモン勉強しといたほうがいいかなぁ。(ポケモンは英語版もあるけど、個人的には普通に日本版のほうがオススメ。)一体今は何種類のポケモンがいるんだろう…

お子さんがポケモン好きな場合は、ついでに英語雑学も調べてみると楽しいですよ♡

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